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2013年2月25日

ネットだけで家は建つ:建築家を探せ!

 
Gatos Apartment 一番最初の模型
人間、歳を取ればどんどん保守的になるものだと思うのです。

 ある程度、社会経験を積んでいれば「その道のプロ」として仕事を全うし、他の職業もそうであろうと考えます。特に特殊な、特化した経験
や知識が必要とされる職業であれば尚のことそう思う筈です。

 土地を手に入れた後は、どういう建物を建てるか?を考えなければなりません。多くの人がここで悩むと思うのです。

「誰に頼めば良いんだ?」

 と。それでなくてもややこしそうなワードは土地を買う前からガンガン出現します。

「借地権」「1種低層地区」「建築基準法」「10m規制」「セットバック」「建蔽率」「ラーメン構造」「重量鉄骨造」…などなど。

 建築シロートには、なんのことやらサッパリなワードに負けて、大抵は不動産屋さんの言いなりになって、懇意にしている工務店に頼んだり、大手建築会社などに丸投げする、というパターンが多いのではないかと推察します。

 最終的に我々は、このサービスを使って建築家を選定しました。


 「ハウスコ」という建築家マッチング・サービス・サイトです。このサイトもインターネットをやっている時、偶然発見しました。

 ここに至るまでには紆余曲折があったのです。本題のハウスコに入る前に、他の方法論についてお話ししたいと思います。まずは王道どころから。

 パターン その1:住宅展示場


 「家を建てる。」となったら普通、一般の人たちはどこへ行くか?恐らく、ココじゃないでしょうか。それは「住宅展示場」。

 我々も合計4カ所は見学に行きました。ま、大体どこも同じなんですけどね。帰る頃にはパンフとか、洗剤とか、ジュースとか、野菜とか、山盛りになって帰ることになります。(笑)そしてその日の夜からケータイが鳴り止まなくなります。挙げ句にはセールスマンが連日、家に押しかけ、頼んでもいない見積もりを手渡されます。(苦笑)
 
 住宅展示場の利点は、

  •  最新の住宅様式を一度に見ることができる
  •  (ある程度)建てるための予算規模を知ることができる

 ことです。

 大抵のモデルハウスはその会社の最上級グレードで建てられています。無駄な吹き抜け、過剰な設備、屋上に噴水、地下室にサウナ…、まぁ現実離れした設備満載で坪単価は異常に高くなっていますので、参考に見る分には楽しい場所ではあります。

 私が高校生の頃、実家の建て替えを行う時に訪れたことがあります。

 私の父親は何をするにも他人任せな人で、例えば車は2回目の車検=5年ごとに買い替えていました。トヨタのセールスマンが車検時、家に引き取りに来て「これが良いですよ!」と薦めるのです。すると父は車を見ることも、試乗することもなく「あそ、じゃ、それ。色はテキトーに決めて。」という豪快な感じで購入してしまうのです。カーディーラーからすれば絶好のカモと言える客でしたが、この感覚をそのまま家の購入にも当てはめるような人でした。

 古くなった自宅を建て替えようと、最寄りの住宅展示場へ車で乗り付け、一番最初に入った建築会社のモデルハウス(セキスイハウスでした。)をパパッと10分ほど見て、付いたセールスマンに言い放ったのです。

「んじゃ、ここで建てるわ。」

 高校生ながらに「親父、それはまずいだろ。もうちょっと他にも見ようよ。」と思ったのですが、根っから面倒臭がりな父は、早く家に帰ってビールを呑みたがる始末。ウチは特に裕福な家庭でもなく、ごく普通のサラリーマン世帯。子供心に「こうなっちゃいけない。」と思ったものです。

 極端な例ですが、この経験から住宅展示場4箇所ハシゴを行った訳ですが、どの会社のセールスマンも賃貸併用住宅だと告げると大抵、渋い顔をしました。曰く「いまごろアパートなんかやっても儲かる訳がない。自分が住む所が1階だと、日当たりも悪い。」という理屈です。
 
空室率=20%

 日本全国の賃貸物件全体の空室率は約20%と言われています。そしてその多くが1ルームタイプの部屋だそうです。ちょっと前は、賃貸と自宅を併存させて金利の安い住宅ローンを使いながら家賃収入を得ましょう、というモデルが流行りました。それこそ上の例と同じで、セールスマンに言いくるめられ流されて作った結果が、空室率20%という結果に繋がっているのだと思います。

 1部屋20平米足らずの1ルームを3部屋、というようなイメージがきっと多いのでしょう。時が経てば、建物も劣化しますし、設備も古くなります。

 どうすれば空室を埋めることができるのか、流されて建築した大家さんにはアイデアが出る筈もありません。こういう結果を踏まえた上での「渋い顔」なのでしょう。一理ありますし、理解もできます。

 が、我々は「猫専用賃貸にする。」というコンセプトがあったので、この点は気にしていませんでした。

 目星をつけたいくつかの建築会社へプランの提案と見積もりの作成をお願いしました。予算に関しては「いやー、厳しいですよ!」と言われながらも予算内で収まることが分かりました。そして肝心の設計プラン、どれもこれも「カッコ悪い」プランばかり。(苦笑)会社によっては、1〜2日でプランを持ってきてくれるところもあり「考えてないな。」ということがバレバレな会社もありました。こういう会社の見積もりもテキトーな事が多く、すごく大ざっぱな見積書だったりします。

 プランを練ってくれた提案書のある会社は、見積もりも信憑性のある出来映えでした。やはり普通の一軒家や一般的な賃貸併用の設計には良いのでしょうが、我々のように特殊な物件をお願いするには各社、荷が重いようです。

 しかしTV CMも打っているような名の通った会社の見積もりやプランが、話しにならないくらいお粗末なものを出すことがあるのは驚きでした。

 パターン その2:建築家を紹介/仲介する会社にお願いする。

 一級建築士の免許を持つ人の数は、人口比率で日本が世界一高いのだそうです。その数、29万人と言われています。そのスタイルも多種多様で、少しでも建築に興味のある人でなければ、誰にお願いすれば良いのか、設計料は幾らなのか、見当も付かない世界です。そういう人の為に、コンサルタントが要望を聞き、建築家を紹介してくれるサービスがあります。OZONEなどが有名ですが、ネットでググると山のように出てきます。

 我々も大小合わせて複数社に打診していました。小さい会社は、土地購入とセットになっている場合があります。つまり

 「ウチで見つけてきた土地に建てる場合は、ウチがお勧めする建築家と建設会社使ってよ。」

 というワケです。我々はセットになった会社からの購入ではなく、尚かつ仲介会社にお願いすると仲介手数料がかかる理由から、こういう会社を利用することはありませんでした。こういう会社を使う利点は、建物の竣工、その後の保証などコンサルタントを介して行ってくれるので、安心できるという点です。どこまで保証してくれるかは、各社マチマチなので事前にチェックが必要です。一見、忙しい人やサラリーマンには良さそうな気もしますが、結局のところ最終決断は自分たちで行うので、実は自身で建築家と向き合うケースと手間はほぼ一緒だったりします。

 さて、本題のハウスコ話しにたどり着く前に、相当な文量になってしまったのでハウスコ話しは次回!
 

 
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